この作品は、前作「ほどけるゆき」の振付をホシノメグミ自身が言葉に起こして譜面化し、
そこに共同制作者Kが、その語群から想起されるイメージを言葉にしてそこに加え、
そして、その他者の言葉(イメージ)が付与された譜面からホシノメグミが再度振りを起こし直す、
というプロセスを経て生み出された。
前作を覚えているホシノメグミの身体と、新たに他者のイメージを介在させることで、
身体の記憶と他者によるイメージの塗り替えのひずみで、動かされ、踊る。
イメージと言葉とコミュニケーションにより作品を創作した、舞踏創始者の試みへの、リアクション。別の仕方。
身体の想像力。
言葉ひとつ変わるだけで、他の言葉の持つイメージも呼応して変わる。
身体もまた、それに反応していく。
意識で想像するものを、身体が反応して浮かんだイメージを返してくる。
それを受け取り、感じ、また想像はふくらむ。また身体に返していく。
意識では忘れていることも、身体が記憶していることが多い。
身体の記憶を、身体の想像力を引き出す。注意深く耳を傾け、身体で思い出していく。
身体のスイッチをつくる。
それは、お参りのよう。
ホシノメグミ
*公演情報
2019. 09. 08 Sun
会場:Dance House 黄金4422(愛知)
作:ホシノメグミ+K
音響:K
照明:ほっし→
当日制作:糸川亘、津曲晴子
写真撮影:Mikoto Nagase
Special thanks:
喫茶River
lab83
石川慶
西河進
Dance House 黄金4422 スタッフの皆様